社会不適合者のシネマ日記

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『フェイブルマンズ』(2022)感想 ちょっとがっかり(ネタバレ)/スピルバーグ監督作品

私はスピルバーグ監督の作品を4本ほど観たことがあります。今回は自伝的作品『フェイブルマンズ』を観た感想です。

うーん、思ったのと違った

スピルバーグは子供の頃に8mmビデオカメラに触れ、それが彼の人生を狂わせていきます。 中盤までは少々退屈で、他人のホームビデオを見ているような感覚に陥りました。『フェイブルマンズ』というタイトルの映画であり、フェイブルマン(スピルバーグ)の家族を描いた作品です。映画のメインテーマは映画愛ではなく、家族愛であると思われます。両親の描写が少し多いかもしれません。

彼の大きなスケールの作品を想像すると、期待外れに感じる可能性があります。ただ、私がまだ未熟である可能性もありますね。

とはいっても、良いシーンがいくつかありました

戦争映画を撮影する、学生時代のスピルバーグ

参照:The Fabelmans | Official Trailer [HD] - YouTube

彼の特撮に関する技術が面白く、その点では楽しめました。

  • おもちゃの汽車を衝突させ、『地上最大のショウ』(1952)を再現する
  • 学園祭で自分が撮影した映像を見せ、いじめっ子との距離を縮める
  • 戦争映画の撮影で、特殊効果を使用する
    • 地面の穴に木の板を置き、砂を撒いて踏みつけると、煙幕のように見える。
    • のりを入れた風船を手に隠し持ち、それを胸に当てて握りしめると、銃弾で撃たれたように見える。
    • 銃撃戦のシーンのフィルムで、銃口にピンで穴を開ける。そうすると画面が明転して、銃弾が出たように見える。

一方で、悲しい印象的なシーンもあります。

キャンプ映像を編集するスピルバーグ

参照:The Fabelmans | Official Trailer [HD] - YouTube

  • 家族とのキャンプ映像を編集していると、スピルバーグは不都合な事実に気づき、涙してしまいます。(このシーンは、デ・パルマのオマージュという見方があります)

ラストシーン

さすがに、終盤のシーンでは笑ってしまいました。あのジョン・フォード監督の部屋に入ると、フォードが「目線(=アイレベル)が中央にあると良くない」といったことを言います。たったそれだけです。あまりにもシンプルな指導です。

最後の最後にフェイブルマンがスタジオを歩くシーンでは、アイレベルが中央から突然下になりました(突然上にチルトした)。ジョン・フォードの指示に従ったわけです。

ロッテントマトの評価は

https://www.rottentomatoes.com/m/the_fabelmans

トマトメーターとオーディエンススコアともに、なかなか点数は高いですね。つまり、一般的には評価されていると言えると思います。

参考までに…批評家と観客の声を機械翻訳しました。

批評家の合意

スティーブン・スピルバーグ監督の映画の力を称える部分的な回想録である『The Fabelmans』は、彼を愛される映画製作者にした家族のルーツを探るだけでなく、彼が魔法のタッチを失っていないことを証明している。

観客の声

スピルバーグの懐かしい子供時代を描いた『The Fabelmans』は、場面によっては遅いかもしれませんが、多くの視聴者を自分たちの子供時代に連れ戻すことができます。

結論

パーソナルで、非常に小さな世界のお話です。

この作品はスピルバーグが監督になるまでのお話であり、監督デビュー後の話ではありません。その点では、少々地味に感じてしまうかもしれません。

アカデミー賞は7部門でノミネートはされたものの、受賞はしませんでした。

スピルバーグの人物像を知りたい方は、楽しめるでしょう。