はじめに
『コヴェナント 約束の救出』は2018年のアフガニスタンを舞台にしています。アメリカ軍兵士キンリーとアフガン人通訳アーメッドとの、不思議な関係がテーマです。アーメッドは、米軍からもらえるアメリカ永住ビザをもらうため、命がけで戦います。(『コヴェナント 約束の救出』公式サイトのあらすじが詳細すぎて、ほぼネタバレな気がする)
ガイ・リッチー監督って?
ガイ・リッチー監督の、近年の作品リストです。
2009年
2011年
- シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム
2015年
2017年
2019年
- ジェントルメン
2021年
- キャッシュトラック
2023年
- オペレーション・フォーチュン
スパイ・探偵ものが多いですね。ガイ・リッチーが子どもの頃に観た、『明日に向って撃て!』からの影響が大きそうです。なお、実写版アラジンも監督し、幅広いジャンルをこなしています。
米軍のアフガニスタン撤退
米軍は2021年8月30日にアフガニスタンから撤退しました。2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件の報復として、アメリカがアフガニスタンに侵攻してから約20年後のことでした。
撤退の影響
今日ではウクライナ紛争に埋もれてしまっていますが、現在でもアフガニスタン問題が続いています。米軍はタリバン勢力と戦いますが、結局タリバンが政権を握ることになりました。ベトナム戦争のような無慈悲さを感じます。
私は恥ずかしながら、アフガン人の通訳が活躍しているとは知りませんでした。アーメッドのように、願いが叶ったのはごく一部の人かもしれません。ビザを取得できずに亡くなった、アフガン人通訳への鎮魂でもあるのです。
個人的な良いところ・微妙なところ
良いところ・・・
戦闘描写 やはりミリタリー好きにはおすすめです。戦闘シーンは緊張感にあふれていました。ハンドサインや、タリバン勢力の銃を観察するのも面白いです。
心理描写 アーメッドは米軍に協力するアフガン人であり、現地人には蔑まれています。そうした、裏切りなどの心理戦がしっかりしています。ラストシーンは『プライベート・ライアン』を連想してしまいした。
微妙なところ・・・少々美化されたと思うシーンがあります。実話をモチーフにしたフィクションとして楽しみましょう。
まとめ
『オペレーションフォーチュン』や『アラジン』といった、どちらかというとお気楽な作品が多いようです。アメリカでは2024年4月ごろに、実話を基にした戦争映画『The Ministry of Ungentlemanly Warfare』が公開されます*1。どうやら戦争ドラマに味をしめたようです笑