社会不適合者のシネマ日記

映画・商品レビュー

『エンパイア・オブ・ライト 』(2022)ネタバレ/中年女性の苦悩

https://eiga.com/movie/97743/
情報 内容
時代背景 80年代
舞台 イギリスのマーゲイト
ジャンル ラブストーリー
主演女優 オリヴィア・コールマン

あらすじ

1980年代初頭のイギリスは社会不安に揺れていた。海辺の町マーゲイトで働くヒラリーは、過去の出来事から心に闇を抱えていた。しかし、同じ映画館で働く黒人の青年ティーヴンと出会い、少しずつ心を通わせていく。スティーヴンの前向きな姿勢に触発され、ヒラリーは生きる希望を見いだしていく。

人種差別と社会問題

『エンパイア・オブ・ライト』は、当時のイギリスの社会的な問題を描いています。スティーヴンは黒人であり、ヒラリーは精神障害のある白人でした。マイノリティである彼らは、次第に惹かれあいました。

音楽

音楽は、トレント・レズナーアッティカス・ロスによるものです。私は『ソウルフル・ワールド』の荘厳な曲が好きです。

2人作曲する抽象的な曲は、特徴的なシーンを支えるように流れていました。

見どころは映写室?

映写技師ノーマンを演じるトビー・ジョーンズは、スティーヴンに心を許し、映写室に入ることを許可されます。映写室には映画のポスターらしきもので埋め尽くされており、『ニューシネマ・パラダイス』のような光景が広がります。

昔はスクリーンに映るチェンジマークを見て、フィルムの切り替えをしていたそうです。

ノーマンは「フィルムとフィルムの間には暗闇がある。フィルムは1秒間に24コマ回すと、残像効果によって暗闇が見えなくなる。」と言います。人生も同じではないかということでしょうか。

終盤、ヒラリーは何か映画を見たいとノーマンに懇願しました。そして、ノーマンが映写したのが1979年の映画『チャンス』でした。ノーマンは、なぜこの作品を選んだのでしょうね。

性描写の程度

この作品はPG-12指定であり、性描写が含まれています。服を着た状態での性行為が数回登場します。また、中年女性と若い男性の性関係が描かれているため、視聴者がそれについてどのように感じるかですね。

まとめ

今回の作品は、サム・メンデスによる初の単独脚本です。黒人の青年と中年女性がなぜ惹かれ合ったかについて、描写が不足していると感じました。もう少し説得力があった方がよかったです。しかし、今後の脚本家としての成長に期待をしています。

批評家からの評価は微妙なようですが、私はこの作品が好きです。

3月11日現在、劇場での上映回数が減ってきています。ぜひ、「映画館の映画」を映画館で体験していただきたいと思います。

 

 

 

#エンパイアオブライト