- 『ダンケルク』(2017)のネタバレ含む感想と考察
- ダンケルクの戦いについて知ると良いかも
- なぜ入水したのか
- なぜ戦闘機を燃やしたのか
- 無名の英雄を称える
- ノーラン監督らしさ
- 2023年に公開予定の『オッペンハイマー』
『ダンケルク』(2017)のネタバレ含む感想と考察
私が『ダンケルク』を初めて鑑賞した感想は、戦争映画にしては地味ーな映画だな、と思いました。ストーリーがよく分からない上に、登場人物の見分けがつかないからです。
しかし繰り返し観ていくうちに、私の印象は変わりました。
ダンケルクの戦いについて知ると良いかも
見えるほど近いのに
私はそもそも、ダンケルクの戦いを知りませんでした。一般の方はご存知なのでしょうか。
ダンケルクの戦いは、1940年の約一週間の間に起こった、史上最大と言われる撤退作戦です。ドイツ兵の猛攻により、イギリス兵とフランス兵は、ダンケルクまで追い詰められてしまいました。海辺に取り残された33万8千人の兵士を、民間船によって救助する「ダイナモ作戦」が描かれています。

我々は諦めない フランスで戦う 海で 大海原で戦う
ラストシーンではイギリス国民を奮い立たたせるような、チャーチルの演説が登場します。
ちなみに『ウィンストン・チャーチル』という作品では、ダンケルクの戦いがチャーチルの目線で描かれています。チャーチルの言葉を操る力。戦後にノーベル文学賞を受賞したのも納得できます。
なぜ入水したのか
中盤あたりで、海辺にいた兵士がヘルメットと銃を捨て、海に入って行きました。絶望的な状況から入水自殺したのかと思いました。しかし、前のシーンで兵士が船を使ってイギリスまで向かおうとしていたので、彼はイギリスまで泳ごうとしていたのだと思います。
なぜ戦闘機を燃やしたのか

終盤ではファリアが、操縦桿の辺りを銃で撃ったあと、戦闘機(スピットファイア)に火を付けました。
これはおそらく、敵に武器として使えなくすることと、戦闘機の性能を知られないようにするためだと思います。
悲しくも印象的なシーンですね。
無名の英雄を称える
戦争という状況下では、個人は徹底的に無視されます。登場人物の見分けがつかないのは、大きな問題ではないのです。むしろ、没入感を高めているとさえ思ってしまいます。私も一兵士として戦っているような臨場感がありました。
ドイツ軍と戦った人々。何の戦いもせずに撤退した人々。故郷に戻れなかった人々。
無名の戦士たちを称えるような作品でした。
ノーラン監督らしさ
彼の映画は常に、時間や空間の概念を覆すような驚きに満ちています。彼が実話を基にした作品を作ると、どうなるかが見どころです。
2023年に公開予定の『オッペンハイマー』
『ダンケルク』で味をしめたのか、今作以降、戦争を軸にした作品作りをしているように見えます。
次作である『テネット』は、第三次世界大戦をいかに阻止するかをテーマにしています。
2023年に公開予定の『オッペンハイマー』では、原爆の父と呼ばれる物理学者の苦悩が描かれるそうです。リアルを追求するノーラン監督が、原爆をどう描くかに注目しています。
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